2018年4月1日 日常
前の日記からわずか数日で
父方の祖父の訃報。

実家でずっと一緒に暮らしていたはいたけれど
色々あって一軒家なのに二世帯状態で
私の家族は2階にちぢこまって暮らし、
料理好きな母がこだわった1階のシステムキッチンは祖父母のもので
外孫である従姉妹と叔母がいつの間にか来てて「あらこんにちはー」
私と弟は放ったらかし、なんてのが常で
会話も小学生の頃以来ほとんどしていなくて
そもそもここ約10年は認知症で施設にいたし
施設に入る前の修羅場も私と弟は我関せずで
(自分が引きこもったりあれこれ問題抱えてたし…)
毅然としていた祖母もつられてすっかり呆けて
今は叔母と遠方に暮らしていて
葬儀に凝られる状態にもなく

とにかく
「家族」だったかは誰にももう分からないけれど

暮らしていたのだから、思い出はたくさんある。
紛れもなくおじいちゃんだった。
カッコよかった、自慢の祖父だった。



とにかく、
そうとなればまた実家に留まるので
(必要に迫られていないのに、
イヤイヤーギャーーーの息子と長距離移動するのが本当に無理なのもあり)
連絡があってすぐ、
大きな段ボールにザクザク喪服と子供服と春服を詰めて送り
新幹線で実家に戻ってきた。


夫は
色々あったからやだやだいきたくない、で
もう放っておいてせこせこ出かけた。
結局ついてきたけど、もうどうでもいい。
訃報に対する第一声が「えーーー!?」
…もうね、ムダだよね

私の家族は家族だとすら思っていない。

義両親には伝えてね、
今ここに感情論はいらない、事務的な義務的な家族のことだから
と言ったのに何も伝わっていなかった。
私からすぐ伝えるのは、香典を請求するようで無礼…というのは
私個人じゃなく間違った感覚じゃなかったはずだ。

結果として、伝えても意味なかった。
事後報告しても「大変ね」の旨だけ。
夫から伝わっていないと知った母が義父にLINEで伝えたら
一行「お悔やみ申し上げます」と返ってきた。
喪主である父に一言の連絡もなかった。


念のため言っておくと
従姉妹たちの旦那さんは当然のように来ていたし
その両親から香典もあった。

内孫の長子のはずなのに、私。
申し訳なく面目なく
とりあえず夫は来たからもうそれだけで、と
誰もが呆れ諦めモードで
「そういうおうちなのよ」と


いろんな常識がある事はもちろん承知しているし
私だって夫側をかばって色々なケースを集めた。
嫁側の祖父母までは関わらなくていい、とか
人それぞれなのは分かってる
ここでもかばってみると、
直接話すと本当に素敵で優しくて寛容なご両親で

けれどもう
香典よこせと言ってるわけじゃもちろんなくて
そうじゃなくて
…とかも通じる相手じゃなくて
少なくとも夫は、指摘を「責められた」としか捉えない人だ
「おこられたーやだーお前おかしいー」。
何が起きたのかすらもう分からない
何もかもが噛み合わず、一同思考がストップして
これも少し前まではいちいち私が飲み込んで
「ちーがーうーだーろー」になってたんだけど
もうね、
そんな場合じゃないよね?弔事は。

それが伝わらない。
至って日常と同じちんぷんかんぷんの問答。

決定的に、もうどうでもいい存在になった。


何度思い返しても、
私は直接義実家に嫌な思いをさせられたこともないし
警察沙汰になっても、
息子はかばいつつも、私を悪者にされた事は一度もないし
今回だって「気を落としていると思うけど、体に気をつけて」だの
「あたたか~い」言葉をもらったし

あちらへ行くのが本当に大好きで
この家族の一員になれてよかった、と思っていた。
夫がぼーっとしているだけ、と。


違うね。

のかな。
親族を亡くしたのが初めての私はもう
分からない。




あれこれ感情がうずまいていた従姉妹たちと
10数年ぶりに会って、
小さな子供同士がふれあって
一緒にあれこれ作業して、私と叔母のわだかまりも解けて
初めて「内孫」としていろんな役目があって
両親はもちろん私個人だけで見ても
それはそれはいろんな感情があって

あの人のことなどもう、どうでもよくなった。

焼香や骨上げや、諸々の順序が
叔母より先にうちの夫だったのすら申し訳なかった。
世間の常識で語れない人種が挟まっている、としか見えなかった。
泣いたりしている従姉妹たちを見ながら、
いろんな感情が浮かびすぎていた私は
心のどこかが恐ろしいほど醒めていた。



とりあえず四十九日まではまたこっちにいる。
真夏の服は置いてきてしまったのでいつか取りに行く。

法要…夫は来るんだろうか。

どうでもいい。


息子は心底かわいい。
父も本当に可愛がってくれて感謝しかない。
本当は、
傷心の父にあの夫を会わせるのもためらった。
でも「来てくれて良かった」と言ってくれた。
本意としては「私(そして家自体)の面目が立ったから」もあると思う。


申し訳ない

結婚すらちゃんとできなかった

父と母が一通り落ち着いた頃
どうしても我慢できず
さめざめ泣いて謝った。
その一晩だけ。

次の日動物園に行って、桜を見てはしゃいだ。
疲労困憊の両親は置いて、
私と息子でふらっと桜の有名な公園まで行こうとしてたら
「どうせなら動物園行こう」と。
全員が、必要以上にはしゃいだ。

桜が綺麗すぎた。



申し訳ない。

だからその分
可愛い孫の立派な母親になる。

父親はもうどうでもいい。

もし、これでいよいよ私と息子の人生が変わるとしたら
祖父に改めて感謝しかない。

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